竹里庵
世の中知らないことばかりだが、近いとこに何が有るのかも知ってない
昨日驚くべき体験をした
こんなにわくわくする体験というのは滅多に有るものでは無い
小松市の 山 間 部 に人に知られてない洞窟があると聞いて行って見た
なんとなんと!これほど特異な所があるものか!
昔、石切り場として建物の礎石、建材として採掘されてたのだが
戦時中、地下の軍需工場として利用されてたそう
戦後進駐軍が精細な調査を実施
その地図をオーナーの方から見せて頂いたが
これくらいしか洞窟についての資料は無いと言われる
昭和20年(1945)11月米国戦略爆撃調査団が作成した遊泉寺地下工場図
洞窟迷路が掘られてて、2平方キロほどの間に
総延長距離は20kmに達するという
全く観光地化されていないし、個人の持ち山であるので
その地主の方の案内でのみ、中に入れるのだが
昼なお暗い杉林をしばらく歩くと洞窟の入り口に達する
60cm四方くらいの穴をにじり入ると中は立って歩ける広い空間
それでも所により天井が低くて、頭を打たないように腰を折って歩く
石材切り出しの鑿の跡がのこる人工の穴で、下に上に右に左に
枝分かれしてて、懐中電灯無しには一歩も歩けない暗闇
凹凸激しい通路をガイドのあとについて行く
一般に公開してる観光施設でもないので案内料頂かないと言うので
長い時間を費やす訳にもいかない
そこそこで切り上げるしかない、奥まった所の池を見てUターン
澄んだエメラルドブルーの池
途中に大きな窪みはいっぱいあるが、水が溜まってるのを見たのは二つ
窪みがあれば水は溜まるというものでも無いらしい!
地下の水の通路にもまた窺い知れない不思議の法則があるのだろう!
総延長の二百分の一も歩いてないから、全体像は全く掴めないが
他にも水溜まりは有るだろうが、なんとも不思議な洞窟
穴を出てから、コーヒーを頂いたが
その沸かし水はこの溜まりから汲み上げてると知る
なんとも贅沢というか、こんなことがあるということに驚嘆の思い
事前に連絡を入れれば、食事や宿泊にも応じるそうで
案内のパンフレットが作られてることにもびっくり若者が二人
アウトドアーに遊ぶ
下見に来てて
そのワイルドな環境
自然空間に満足らしい
オーナーの杉谷さんと
長い時間話したが
戦後間もない時期
東京の大学で
法律を勉強してのち
経済人として過ごしており
50代先祖の地に帰ったが
今も社長さんをしてる
竹の炭窯も自分で工夫し
竹炭竹酢液の販売ルートも
確保してるそうで
なんとも
バイタリティー溢れる御仁
人生経験豊富
興味深い来歴に
話が尽きないのだが
再び訪れる所になりそうと思いながら帰る
好奇心旺盛ひろも、このお方には足元にも及ばない
帰ってからネットでいろいろ調べてみたが
上記の地図に中島航空株式会社とあることから
戦時中、戦闘機の部品を作ってた地下工場、遊泉寺工場なのだった
迷路になってる8000㎡に数百台の工作機械が稼働してたのだ
それにしても石切り場としての歴史は、生活文化史的視点から
日本の航空機産業を徹底的に解体した米軍との関係からも
その歴史的な存在価値は大きいと思う
複数の個人の所有にあるこの洞窟が今後どう扱われるか
興味深いことである
広く世間に知られて、観光地となるか?
知る人ぞ知るという現状維持が続くか?
しかしこれほどの史跡
いずれ世に広く知られずに済まないものに思われる
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